“ちょうどいい“を見つけよう
マイホームの夢を実現するためには、
「自分たちのこと」「お金のこと」「家のこと」のちょうどいいところを見つけることが大切。
さぁここから、自分たちの「ちょうどいい」を探していきましょう。
※賃貸と比較してみよう
「持ち家」か「賃貸」か
―永遠の論争に、いま決着をつける― 誰かが出した答えではなく、自分自身で答えを出そう!
私たちが生活する拠点である「家」について、購入する「持ち家」派と借りる「賃貸」派の
どっちがお得なのかという論争が、長いあいだ続いてきました。
どちらにもメリット・デメリットがあるため、
「その人のライフスタイルによって選択が変わってくる」という答えに終止していましたが、
そろそろ、あなたなりの答えを出してみてませんか
家が買えたら買いますよね?
この質問に皆さん、なんて答えますか?
一戸建てかマンションかという好みはあると思いますが、「家を買えるならなら買いたい」と考える人が多いのは事実のようです。
全国宅地建物取引業保証協会の「不動産の日アンケート」によりますと、持家か賃貸か、ということに関しては、持家派が80.5%、賃貸派が19.5%となっており、8割以上の人が「自分たちの家を購入したい」と答えています。
ですが、まだ具体的には決めていない、という方も多いかもしれません。
ここではそんな人々のために、持家と賃貸のそれぞれのメリットとデメリットを具体的に比較していき、持ち家か、賃貸かを決めるお手伝いをしたいと思います。
持ち家のメリットは「財産」、デメリットは「ローン負担」
では、まずは持ち家のメリットから理解していきましょう。
持ち家最大のメリットは、自分の財産になるということでしょう。仮に30歳で購入、35年ローンを組んだ場合、65歳でローンが完済する計算になります。
つまり、定年と同時に家が自分の財産となるわけです。
その後、家賃を払う必要がないというだけでも、家計の負担はかなり軽減されますよね。
また、そこに住み続けなかったとしても、売却したり人に貸したりして老後資金の足しにすることもできますし、最近は「リバースモーゲージ」(自宅を担保にしてお金を借りる融資方法※1)などを活用した資産運用方法も広がりつつあります。
当然のことながら、賃貸では、家賃を何年払っても、その家を自分の所有物にすることはできないので、この点は持ち家に軍配が上がりますね。
一方で、持ち家のデメリットはどうでしょう?
賃貸物件に比べて、購入した家を住み替えるには大きなハードルがあります。家を売却したり、人に貸したりするという手間がかかる分、賃貸のように気軽には住み替えができません。
転勤や子供の進学などに合わせて住む場所を変えるということもしにくいため、フットワークという点では賃貸に優位性があります。
賃貸のメリットは「住み替えやすさ」、デメリットは「家賃を払い続ける」
次に、賃貸のメリットを考えてみましょう。
賃貸であれば、自由に住む場所、住む物件を選ぶことができます。子供の成長に合わせて住み替えたり、近隣トラブルに見舞われた場合でも、持ち家よりもフットワーク軽く、引っ越したりすることも可能といえるでしょう。
転勤や転職といった勤務状況の変化にも対応できますし、周囲の環境の変化や、自身の心境の変化などに合わせて住む場所を変えやすいという利点があります。
では、賃貸のデメリットは、どんなものがあるのでしょうか?
毎月家賃を払っても、どんなに長く住んでいても、賃貸であるからにはその物件が自分のものになることはありません。家賃とローンの毎月の返済額が同じくらいということもあるようですが、家賃はあくまで物件を借りるための代金に過ぎません。
そのため、一生賃貸で暮らす場合には、老後も家賃を払い続けなくてはなりません。働いていて収入があるうちはいいですが、老後に年金に頼るような生活となった際には、家賃が家計の大きな負担になります。
持ち家は「いま」だけでなく「将来」への備えとなる
さて、ここまでで持ち家と賃貸のメリットとデメリットを比較してみました。
どの部分を重視するかによって、メリットがより大きな優位性を持ったり、デメリットがよりマイナスポイントになったりするため、確かに一概にどちらがいい、という風にいうことはできないかもしれません。
しかし、一つだけ確かなことがあります。
それは、「老後はだれにでも訪れる」ということです。
2019年6月ごろ、「老後には最大2000万円必要」という調査報告が話題となったこともありましたが、老後の生活に不安を感じている人が多くいるということの現れだといえます。
老後への備えという点を重視した場合は、「持ち家」が最良の選択なのかもしれませんね。
家賃を払い続けても何も残らない「賃貸」に対し、「持ち家」はローンを返し続けた結果、家が自分の所有物になるため、老後にも住む場所が確保されているという安心感につながります。やはり、月に十数万円支払い続けた結果なにも残らないのと、老後に住む家が残るのとでは大きな違いがあるといえるでしょう。
ローンの利息は住宅取得のコストと捉える
「家が買えれば買うけど… ローンは利息を払うのがムダに思えて…」
たしかに、ローンは「借金」ですから、利息を払わなければなりません。
ローンの返済額には金利分が加算されています。
仮に5000万円を35年ローン、金利0.457%(年利・変動、元利均等)で借りた場合、毎月の返済額は12万8,844円(初回14万5,746円)、総返済額は5413万1,488円となります。
※1 利息分は413万1,488円です。試算は変動金利なので利息は変わってくる可能性がありますが、けっして少ない額ではありません。
この「利息」をどう捉えるかがポイントです。
約400万円を35年で割ると、利息は毎年約11万5,000円程度になりますが、実は賃貸の場合でも家賃の1〜2ヶ月程度の敷金や礼金、2年に1度の更新料など、多くのコストがかかってきます。
こういったことから持ち家のローン利息も賃貸の諸費用も、住居を手に入れるための必要経費と捉えることもできるのではないでしょうか。
持ち家があることのリスクやコストにはそれに対する措置もある
家を所有することのリスクがないわけではありません。
たとえば、火災や自然災害などで家が損傷してしまうことです。賃貸であれば、損傷した物件から引っ越せばいいだけですが、持ち家の場合はそうはいきません。
こうしたリスクに備えるのが、火災保険や地震保険です。これらの保険は、火災や自然災害はもちろん、盗難や事故なども幅広く補償してくれます。一戸建てでもマンションでも加入できます。
建物が古くなっても契約時の保険金額を保証してくれるものや、家財も保証してくれるものなどがあるので、自分に合ったものを選ぶことができます。
リスクではありませんが、家を所有することに対するコストも発生します。
それは固定資産税です。
土地や建物を所有していることに対する税金で、国が定めた標準額に税率(一般的には1.4%)を掛けた額になるのが基本です。固定資産税は、家がある地域や土地の広さ、建物の構造や規模によって変わってきます。
確かに、毎年納めなくてはならない税金として家計の負担になってくるものですが、新築住宅について一定の条件を満たせば軽減措置が実施され、土地にも軽減税率が適用されています。
また、賃貸物件にも固定資産税は発生していて、大家さんが払っています。その分はしっかり賃料に含まれているので、賃貸物件だからといって固定資産税から逃れられているわけではないのです。
家を持っていることに対しては、課税されるだけではありません。「住宅ローン控除」という制度があり、住宅ローンを組んでいることで一定の税金が免除となるのです(確定申告する必要があり)。これは、住宅の購入を促進するための制度で、住宅ローンの金利で支払った額よりも、「住宅ローン控除」で還付された額の方が多くなる場合もあります。住宅ローン控除は新築物件を購入するときだけでなく、条件をクリアすればリフォームをする際にも適用されます。
軽減措置や控除という制度をきちんと活用することで、持ち家に関するコストを下げることができるのです。
「持ち家vs賃貸」の結論を出すのはあなた自身
ただ、持ち家が有利なことがわかったからといって、「それでは買いましょう!」とはなりませんよね。
「家を買えるのなら買いたいけど、頭金を貯めるのも難しいのに、高額なローンを組むなんて…」
「しかも、家なんて買ったことがないから、どうやって買ったらいいかわからないし…」
「消費税増税、住宅ローン減税、不動産価格の上昇や下降、いろいろな要素がありすぎていつ買うのがいいのかもわからない…」
- ・家はいくらで買えるのか?
- ・家はいつ買ったらいいのか?
- ・自分はいくらくらいのローンを組めるのか?
- ・ローンはどのくらいの金利になるのか?
といった現実的な部分はもちろん、
- ・家を持つということはどういうこと?
- ・ローンを抱えるというのはどういうこと?
- ・安心感と不安感はどんな割合?
などの心理的・感情的なことも少し考えてみましょう。
情報を収集し、自分のこととして考えてみることで現実味が出てきます。
誰かが出した答えを鵜呑みにするのではなく、自分で考えることで「持ち家vs賃貸」論争の自分なりの結論が出せるはずです。
※お問い合わせ不動産の事なら、家選びのパートナー「はぐみ不動産LLC」平野まで 090-6096-4063