リセッション確率98%強に、株・債券・商品が軒並み安!
26日の金融市場はウォール街の向こう見ずな人々に厳しい警告を発した。
各国中央銀行のタカ派姿勢がリセッション(景気後退)懸念におびえる市場を揺さぶる中、
株式市場はなお急降下し、弱気心理が尽きるには程遠い。
S&P500種株価指数は2020年12月以来の安値に沈み、今月の下落率は8%近くに拡大。
ポンドは最安値を更新し、商品相場はドル高が重しとなっている。
米国債利回りは上がり続け、10年債利回りは一時21ベーシスポイント上昇し3.898%と、10年4月以来の高水準。
ネッド・デービス・リサーチ(NDR)のモデルによれば、世界経済がリセッション(景気後退)に陥る確率は
最近98%を上回る水準に上昇。
「深刻な」リセッションのシグナルが点灯している。
このモデルがこの水準まで高まったのは、20年と、08-09年の深刻な景気下降期だったという。
同社のアレハンドラ・グリンダル氏らはリポートで、
「深刻な世界的リセッションのリスクは23年もしばらくの間上昇することを示している。
それが世界の株式に一段の下振れリスクをもたらす」と分析した。
欧州と米国の金融政策当局者は、世界的な利上げの波を受けて水準を切り下げ続けるリスク資産に
支援の手を差し伸べていない。
世界で悪材料が続出しており、既に08年以来最低のパフォーマンスに見舞われる株式市場の売り圧力は高まっている。