1日のニューヨーク外国為替市場では円を売ってドルを買う動きが進み、
日本時間の1日の午後11時24分頃に円相場は一時、1ドル=140円台をつけました。
1ドル=140円台は1998年8月以来24年ぶりの円安水準です。
アメリカで発表された製造業の景況感を示す指数が予想を上回る数値だったことなどから、
アメリカの利上げペースが加速するとの見方が強まりました。
急速な円安がすすんだ背景には日米の中央銀行総裁のかたくなな姿勢があります。
アメリカの中央銀行にあたるFRBのパウエル議長は先日アメリカで行われた経済シンポジウムで
インフレを抑え込むため、金融引き締めについて「やり遂げる」と強い姿勢を示しました。
一方、日本銀行の黒田総裁は同じ会合で、賃金と物価が持続的に上昇するまで、
「金融緩和以外に選択肢はない」と金融緩和で金利を抑える姿勢を崩していません。
アメリカで金利が上がり、日本は金利が低いままであれば、
ドルで資金を運用した方がより多くの利益が出るとして、円を売ってドルを買う動きが強まっています。