■木造在来軸組工法※構造体を傷めにくい工法

公開日:

更新日:2019/04/04

カテゴリー: 不動産の豆情報

※今回は、飯田グループのアーネストワンさんの木造在来軸組工法について!

昔ながらの在来工法は、ほんとに強い?

「木造建築の在来工法は長年先人たちに積み重ねられた完成されたもの」という常識や通念がありました。しかし、私たちが在来工法の強度を試験してみたところ、これまで良いとされていた方法よりも良い方法があることがわかってきました。

よりシンプルな金物で、より作業も簡単で、より強度もでるように、当社は、研究費をかけてさまざまな実証実験を行い、より科学的で合理的な新部品や新工法を開発し、家づくりの革新に取り組み続けています。

  • デフコーナー。筋かいとリブ付けで強度と施工性を両立。
  • Arnestメルト羽子板ボルト。ナット止めの形状を楕円にして作業性を向上。
  • スリーク座付きナット。構造体の座彫りを最低限にする工夫。

施工の安全性と構造体の強度に配慮し「通し柱」を見直し。

二階建て住宅の「通し柱」。土台から立ち上がり二階建ての屋根までを一本の柱で支えるもの。

一見、頑丈そうですが床や屋根を支える梁と結合するために、途中に何カ所か大きな穴を開けます。家自体の重さを支える柱に穴を開ければ柱の強度は下がるのではないか、私たちはそう考えました。

穴をあけた通し柱と、各階それぞれに柱を用意して金物でつなぐ方法との比較を試みました。結果、通し柱よりも強度を持つことが分かったのです。

私たちは、「通し柱」をやめ、二本の柱をつなぐ工法に切り換えています。

 

木を傷めにくい、耐震性を高める金物を開発。

「家を支える構造体(材木)を傷つけない」というポリシーに則って、さまざまな結合金物にも工夫を凝らしています。

たとえば羽子板ボルトを止めるスリーク座付きナット。これは通常のように座彫りを深く削るのと比較して、木にめり込ませることで、構造体を傷めにくくなります。

また、金物屋の「カナイ」と協力して作ったデフコーナー。元々はL型だったものを斜めにすることで耐震強度がアップすることを発見しました。

  • デフコーナー
 

より強く、より効果的に、より取付けやすく。
=アーネストワン専用金物などの副資材開発= (株)カナイ

上のイラストにもあるデフコーナー。形状を直角から斜めに変えたことで強度を向上させるアイデアですが、試作段階ではシンプルな板状の金物でした。アーネストワンさんからの依頼で、板状ではなく他のカタチにしたらもっと強度が上がるのではないかと提案があり、リブ(舟形のような湾曲)をつけた現在の形状にたどり着いています。「こうしたら、もっと良くなるかも知れない」、アーネストワンさんのユニークな着眼点から生まれた副資材は、当社のものだけでも数十点に及びます。常に、課題を与えられ年間何百というアイテムの改良・開発に取組みますが、実際に製品化までたどり着くものは30%程度。アーネストワンさんとの共同開発から、金物だけではなく雨水浸水防止壁付きのダクト用パイプなどが生まれました。「より良く」を常に追求し続けるアーネストワンさんの姿勢は、当社にとっても大きな刺激になっています。